最近Kindleに興味が有ります。
と言うのも昔読んだ浦沢直樹のMonsterをまた読みたくなったのですが、人に貸して何処かに行ってしまいました。改めて買って読もうと思ってもどうしても嵩張るからKindleで読んでみようかなと言う気になったのです。
まだ買ってませんが、紙と違って中古本と言う訳には行きません。
Kindleで買うと言うことは新品の価格ですよ、、。まだKindle本体も持ってないのに。
まあMonsterを検索すると、意外と評価が低い意見があるのに気づきます。
その理由は結局ヨハンは何がしたかったの⁉️これが分からないからモヤモヤすると思うんです。
あっここからはネタバレあり。
低評価の方の意見は大体こんな感じ。終盤に向けて盛り上げるだけ盛り上げておいて、いざラストになると、、あれ、ちょっと拍子抜けしたみたいな。
ヨハンがもっと大暴れしてそれをテンマが倒す的なことを期待していたのかな〜
いやいやちょっと待って下さい。
まずMonsterはラブストーリーですよ。
誰と誰の?テンマとニナじゃありませんよ。勿論、テンマと元婚約者のエヴァとでもありません。
ヨハンとテンマのラブストーリーです。
だからその恋の行方がどう収斂していくかを見守る話なんです。
いやいやって思っている人もいると思いますが、それしか読みようがありません。
アイノカタチは様々です。
小学生ならスカートめくり、思春期になるといいとこ見せようとして不良のまね(なに時代?)、もっと成長すると相手を幸せにしたい的な。
色々あるアイノカタチの中に好きな人には自分に影響されて欲しいってものあるじゃないですか。
ロックなんか聞かない人にも好きになって欲しいとか♪
テンマは人を助けることしかできません。そんな天馬に180度違う行動をして欲しい。そしてその向かう先はヨハン自身への殺意であって欲しい。
一巻のラストでヨハンの気持ちを確信しましたよ。だってテンマに再会したヨハンは本当に嬉しそうだったから。
ただその頃はまだヨハンも自分自身の気持ちに気づいていませんでした。
序盤で、不利益になるのにヨハンを助けてくれたテンマにちょっと興味を持って蟻の行列を指で弄るように天馬の人生を弄りたくなった程度に思っていたのかも知れません。
ヨハンはMonsterです。
ただ飛び抜けて頭がいいだけじゃなくその行動を引き止める良心の呵責と言うのか心のリミッターがカットされているから何でも分かるし、どんなに酷いことでもできる。
何でも手に入れることができて思い通りになる人生。あらゆることが分かりきってそして何にも興味がもてない。絶望の景色。
でもヨハンの予測と違う行動をするテンマに対してちょっとした関心以上の気持ちになりいつかその感情に気づく。
そしてヨハンが最後に辿り着くアイノカタチは完全なる自殺。
ヨハンのことを知っている人を全員道連れにして殺す。
そうすればテンマは生涯をかけて殺そうとしたヨハンだけでなく、ヨハンの思い出話をする相手すら失う。
そしてヨハンがこの世にいないことの淋しさと絶望を感じる。ヨハンにしか見えない絶望の景色を天馬に見せるために、完全なる自殺を計画する。
しかし、テンマはまたしてもヨハンの命を助けてしまう。
最後の最後は意識が戻っていないと思われるヨハンを見舞いに来たテンマを病院の窓から見送るシーン。なんで見送るシーンって分かるかって?
病院を出ていく天馬の姿が2カットあったけど、2カット目は窓枠が描かれていたしベットも空になってたし。
どんな顔でテンマを見ていたのかを想像させられました。
本当に泣けます。
催眠術や薬物で作られた奇跡の子供。
それでも人を好きになる気持ちだけは取り除くことができなかった。
そんな話だと思います。
どうですかね、こん考えるとヨハンの行動に納得ができませんかね〜
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